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夏りょうこの空想映画館

ハワーズ・エンド

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(C)1991 MERCHANT IVORY PRODUCTIONS All Rights Reserved

原題:Howards End

1992/イギリス・日本/143分

監督:ジェームズ・アイボリー

出演:アンソニー・ホプキンス ヴァネッサ・レッドグレーヴ ヘレナ・ボナム=カーター エマ・トンプソン

受賞歴:アカデミー賞主演女優賞

あらすじ

知的で情緒豊かな中流階級のシュレーゲル家と、現実的な実業家のウィルコックス家。両家は旅行中に親しくなり、シュレーゲル家の次女ヘレンはウィルコックス家の田舎の別荘「ハワーズ・エンド」に招かれる。(映画.comより)

 

夏りょうこからのメッセージ

偶然っていうのは運命のこと?ありそうでない。でもあるかもしれない。それが運命。

 

ハワーズ・エンド」という名の別荘をめぐり、2つの家族が複雑に絡み合い、人と人が奇妙な縁で結ばれていくこの作品は、イギリスの文豪フォスター小説を映像化して定評のあるジェームズ・アイボリー監督が世に出した傑作の1つだ。

 

20世紀初頭のイギリス紳士・淑女の服装や室内インテリア、美しい田園風景などみんなが憧れるイギリスがぎゅっと詰まっていて、もちろん知的でシニカルなユーモアもたっぷり。

 

若いヒロインがベートーヴェンの演奏会に出かけて、交響曲「運命」を聴くのだが、あの「タ、タ、タ、ターン」という宿命的メロディが、彼女のその後の人生を暗示しているようでワクワクドキドキ。

 

2つの家族の価値観の違いや時代背景などが歴史の勉強になるだけでなく、財産争いのドロドロもあって退屈せず。「ハワーズ・エンドは誰のものに?」というミステリーとしても、十分楽しめるだろう。

 

「家」という場所が引き起こす因果応報。そのあたりは日本人にも通じる感覚なので、彼らのこだわりが理解できるね。

 

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