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夏りょうこの空想映画館

ショーシャンクの空に

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原題:The Shawshank Redemption

1994/アメリカ/143分

監督:フランク・ダラボン

出演:ティム・ロビンス モーガン・フリーマン

受賞歴:アカデミー賞作品賞・主演男優賞ノミネート

あらすじ

1947年、若くして銀行副頭取を務める優秀な銀行員アンディは、妻とその愛人を射殺した罪に問われる。無実を訴えるも終身刑の判決が下り、劣悪なショーシャンク刑務所への服役が決まる。(Wikipediaより)

 

夏りょうこからのメッセージ

こんなにスカッとするラストシーンは、そうそうない。

 

冤罪によって投獄された男が、腐敗した刑務所の中でも希望を捨てず生き抜いていく。そんな感動ドラマが、まさか「シャイニング」などで世界的に有名なホラー作家スティーヴン・キングの原作によるものだとは思わなかった。過酷な状況下でも強い意志を持ち続け、長い時間をかけて道を拓いていく主人公の姿が、ストレートに突き刺さる。

 

もう1つ痛感したのは、「芸は身を助ける」ということ。

 

有能な銀行員だった主人公は、刑務官の遺産相続問題を知り、その解決策を提案する代わりに作業後のビールを手に入れるという交渉上手。それからは、あくどい税務処理をさせられる一方で図書係となり、倉庫みたいになっていた図書室を娯楽と教養にあふれた場所に変えていく。

 

ある日州議会から送られてきた古本の中に、1枚のレコードが混じっていた。

 

彼はそれを勝手に放送する。囚人たちは、突然流れてきたその音楽を聴きながら、ポカンとした顔をして空を見上げている。流れていたのは「フィガロの結婚」。ここで天に昇るようなモーツァルトのオペラを使うとは、ニクイ演出だね。

 

のちにレコードをかけた理由を尋ねられ、彼はこう答える。

 

「音楽と希望は、刑務所が奪えないものだ」。

 

音楽を美しいと思える心を失わないことは、希望を忘れないことにも通じる。主人公の強さのヒミツを垣間見たような気がした。

 

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