パーソナル・ソング

原題：Alive Inside

2014/アメリカ/78分

監督：マイケル・ロサト＝ペネット

受賞歴：サンダンス国際映画祭ドキュメンタリー部門観客賞

あらすじ

アメリカのソーシャルワーカー、ダン・コーエンは、患者が自分の好きな歌（パーソナル・ソング）を聞くことによって、音楽の記憶と一緒に何かを思い出すのではないかと思いつく。（映画.comより）

夏りょうこからのメッセージ

これは、認知症の音楽療法として患者に好きな歌を聞かせ、その音楽の記憶と共に様々な思い出が蘇る瞬間を捉えたドキュメンタリー。「これ、ほんと？」と言いたくなるような奇跡的な出来事が目の前に繰り広げられる。

たとえば、娘の名前さえ思い出せなかった94歳の男性が、キャブ・キャロウェイの「ゴーイン・アップ・ヨンダー」を聴くや否や突然歌い始め、自分の人生をペラペラと語り出したり、歩行器が手放せなかったおばあちゃんが、好きだった歌を聴いているうちに歩行器を放り出して踊り始めたり。

昔よく聴いていた歌をふと耳にした瞬間、まるでタイムカプセルを開けたように当時のことを思い出し、その時の気持ちまでもがワッと押し寄せてきて胸きゅん…ということは、認知症でなくてもあるが、そこに目をつけたダン・コーエンはエライ！

ところが、この画期的な療法があっという間に広がっていくわけでもない、そこで後半は、この療法を普及させようと奮闘するコーエンの物語へと移っていく。

パーソナル・ソングとは「好きな歌」のこと。好きな歌で自分を取り戻せるのなら、認知症も怖くないかも？そんな希望を与えてくれる作品だ。

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