カイジ 人生逆転ゲーム
2009/日本/129分
監督:佐藤東弥
あらすじ
定職にもつかず自堕落な日々を送るフリーターのカイジは、ある日、友人の借金の保証人になったことで多額の負債を抱えてしまう。取立てに来た金融会社社長の遠藤から、「一夜にして大金を稼ぐチャンスがある」と話を持ちかけられたカイジは、遠藤の指示に従い、とある豪華大型客船に乗り込む。(映画.comより)
至福のビールを飲みたいのなら
人生大逆転といっても、それは命がけ。要は「金と命どっちが大事なのか?」という話なのである。
鬼のような天海祐希に一喝されたカイジは、己の運を賭けて地獄船に乗り、そこの地下帝国で自分よりもダメな人間たちに出会って彼らを叱咤激励。虫ケラのように扱われる極限状態から、這い上がろうとする。
そんな彼が、久しぶりにビールを手にするシーン。
「キンキンに冷えてやがる!」と缶ビールをほおずりする藤原竜也は、ビール渇望のリアリティを醸し出すため、撮影の1ヶ月前から実際に禁酒していたという。藤原竜也がどれほどのビール好きかは知らないが、その我慢はさぞかしつらかったのであろう。
でもさ。そういう類の役作りは、むしろ言わない方がいいのではないかねえ。そんなもん、たとえ前日にたらふく飲んでいようが、演技力で観る者を唸らせるのが俳優ってもんでしょ?
ともあれ至福のビールが飲みたいのなら、カイジのように屈辱的な肉体労働の後がオススメ。いきなりキンキンのビールは内臓に悪そうだが、そこは藤原竜也になったつもりでぜひ。