ウェルカム・ドールハウス
原題:Welcome to the Dollhouse
1995/アメリカ/88分
監督:トッド・ソロンズ
出演:ヘザー・マタラッツォ エリック・メビウス
受賞歴:サンダンス映画祭グランプリ
あらすじ
ニュージャージー州の郊外に住むドーンは7年生。分厚い眼鏡をかけているし、成績もイマイチ。学校ではチアリーダー達にいじめられ、先生たちもドーンに辛くあたり、家に帰れば妹ばかりえこひいきされるという毎日を送っていた。(Wikipediaより)
夏りょうこからのメッセージ
ダサくてブサイクというだけで、イジメのターゲットになってしまう理不尽さ。残酷さ。しかしこの主人公はその環境にじっと耐えつつ、家に帰ればウザい妹に「ブス!」と苛立ちをぶつけるのである。
弱者の世界にも存在するヒエラルキー。ああ、でもそれが独特のユーモアによって描かれ、キレイごとでないリアルさがクセになる。
鬱々としていた彼女は、ある日年上のチャラいバンド男に一目惚れ。だって年頃なんだもん。そして、行き止まりの恋とは気づかずに大胆なアプローチをかけるあたりが、イタイねえ。おバカだねえ。
でもあの頃はみんなそんなもの。意外と外見コンプレックスもなさそうで、ズレた一途さに胸キュンだ。
妹が大事にしている人形の首をギコギコ切るシーンに、うん、気持ちがわかる。モヤモヤに出口なし。くすんだ絶望感が笑いが誘う思春期映画の傑作。