ホームレス ニューヨークと寝た男
原題:Homme Less
監督:トーマス・ヴィルテンゾーン
出演:マーク・レイ
あらすじ
モデルや俳優としても活動する52歳のマーク・レイは、ハンサムでチャーミングなルックスにブランド物の高級スーツを着こなし、一見すれば誰もがうらやむ華やかな「勝ち組」だが、実はすでに6年間、家のない生活を続けている。(映画.comより)
夏りょうこからのメッセージ
セレブのように見える主人公には、家がない。なんと彼は、自ら進んでホームレス生活を選んだ男なのである。
ビルの屋上にこっそり住んでいる彼は、荷物をジムのロッカーに預け、公衆トイレでかっこよく身支度を整えると、ニューヨークの街へ仕事に出かける。
なぜそんな生活を?
彼の話から浮き彫りになるのは、ファッション業界の競争の激しさ。大都会で暮らす苦労。
彼は恋人も家も持たないと決め、時には雨に打たれながら眠る夜もあるが、自由で解放的な日々を楽しんでいるみたい。
だけどそこは52歳。そろそろいろいろ思うところはあるようである。
本音がポロリとこぼれる瞬間があるかと思えば、実はカメラの前で演じているのではないかと疑いを抱かせる。とらえどころのないチャーミングな男。なるほど、こういうライフスタイルもアリかもしれない。
しかし、彼が持つ華やかなイメージと現実のギャップを面白がっているうちに、ふと虚しい気持ちに襲われてしまうのはなぜ?現状に対する満足と不安。それは、家があってもなくても誰もが感じている葛藤ではないだろうか。
ちなみにこの映画が公開されたことで、彼は秘密のねぐらから追い出されてしまったらしい。う~ん。その後の彼を追ったドキュメンタリーもぜひお願いしたい。
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